
レシピに「ほうれん草1束」と書いてあっても、スーパーに並んでいるのは袋入りばかり。あの一袋をどれくらい使えばいいのか、迷ったことはありませんか。そこで今回は、買ってきたほうれん草を一袋まるごと茹でて絞り、重さを量ってみました。
「一束」ってどれのこと?
10年ほど前は、ほうれん草が紺色の針金入りテープで巻かれて売られているのをよく見かけました。今より一株がしっかりしていて、茎も太く、葉の色も濃かった印象があります。数株をまとめて一束にしていたはずですが、何株だったかははっきり覚えていません。最近は袋入りが主流で、中には細い茎が数本ついた小さな株がいくつも入っています。
「一株」は根元でつながった一つの株のことで、「一束」はそれをまとめた単位ですから、二つは同じではありません。レシピの「一束」が売り場の一袋と同じ量とは限らないわけです。それなら、重さで考えてみるのがいちばん確実そうです。
買ってきたのは261g
買ってきたのは群馬県産の袋入りほうれん草です。袋ごと量ると264gで、袋だけの重さが3gだったので、中身は261gでした。

同じ売り場には、丈の短いものが299円で並んでいました。今回選んだ丈の長いほうは229円。長いほうが安いのは不思議ですが、育ちすぎなのか品種が違うのか、なんでなのでしょうね。とにかく今回は、この長いほうを使います。

茹でて絞ったら何gになる?
鍋にお湯を2,400ml沸かし、塩を24g入れました。塩分は約1%です。ほうれん草は根元から入れ、全部がお湯に入ってから10秒ほどで火を止め、そのまま合計1分ほどお湯に留めてから水にさらしました。粗熱が取れたところで引き上げて、栄養を逃がさないようにします。味見をすると、サクッとした歯ごたえが残っていて、えぐみもほんの少し感じる程度でした。(これは私の好みです)
絞って量った結果が、こちらです。

220gでした。 生の261gから41g減って、約84%が残った計算です。茹でて絞ると2/3くらいになると思い込んでいたので、予想よりずいぶん多く残りました。日本食品標準成分表(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版49P)には、茹でたほうれん草の重量変化率として約70%という数字がありますが、茹で方や水にさらす時間、絞り加減しだいで仕上がりの重さは変わります。今回の数字は、あくまでこの一袋をこの手順で茹でたときの結果です。

絞り方は「乳しぼり」
絞り方は、牛の乳しぼりのイメージです。根元を上にして持ち、上から下へ「きゅっ、きゅっ、きゅっ」と手を送りながら絞っていきます。水がポタポタ落ちなくなったらそこまで。ギューッと握りつぶしてしまうと葉がつぶれて、食感も悪くなるので、そこまではしません。

ちなみに、絞り終えて冷蔵庫に入れておいたら、あとから少し水が出てきました。絞ったときには出なくなっていても、時間がたつとにじんでくるものなんですね。
一袋で何人分?
220gあれば、お浸しなら4人分は十分取れます。1人分は55gです。小鉢に品よく盛るなら5人分もいけそうで、その場合は1人44gほどになります。一袋で2〜3人分くらいかなと思っていたので、これも予想以上でした。丈の長いほうれん草だったことも関係しているのかもしれません。
スパゲティの具にするなら、4人家族で一袋くらいが私の感覚です。もちろん同じ一袋でも中身の量は違いますから、何人分か迷ったときは、まず袋の重さを見てみてください。一度実際に量っておくと、次に買うときの目安になります。
お浸しの味つけ、いつする?
私は、絞ったらそのまま醤油とおかかで食べます。たくさん作るときは、先に顆粒だしをほうれん草になじませてから、醤油やめんつゆをかけることもあります。和食のお店では、だし汁にくぐらせてから軽く絞る方法もあり、同じお浸しでも味のつけ方はいろいろです。
根元がいちばんおいしいと思う
ほうれん草でいちばんおいしいのは、根元だと思っています。いいものは、甘いトウモロコシのように甘くて、葉や茎よりおいしく感じることもあるほどです。目安にしているのは根元の先のピンク色で、濃いものほど甘いことが多い気がします。
ところが今回のほうれん草は、根元がまったく甘くありませんでした。丈が長かったからか、育ちすぎだったのか、理由は分かりません。

洗ってみたら、こんなに砂が出た
水の中で軽くこすり洗いしただけで、細かい砂が出てきました。

茹で上がりの鍋底に少し砂は残っていましたが、茹でたあとに葉と茎を食べてみても砂は感じませんでした。根元の外側の茎もちぎって食べてみましたが、こちらも大丈夫です。ただ、根元の中心までは確かめていません。
野菜の汚れを落とす方法に、50℃くらいのお湯で洗う「50度洗い」があります。野菜がシャキッとしたり、汚れが落ちやすくなったりすると言われています。私は試したことが無いので次はやってみようかと思います。温かいお湯で野菜を洗うといえば、長野の野沢温泉には、野沢菜を温泉で洗う風景もあります。それと50度洗いが同じ理屈なのかは分かりませんが、洗う水の温度にも何か違いがあるのかと思うと、ちょっと気になります。
まとめ
今回のほうれん草は、生で261g、茹でて絞ると220gになりました。お浸しなら4人分、少なめに盛れば5人分です。「一束」という言葉だけでは量が分かりにくくても、袋の重さを見れば、使う量を考える手がかりになります。
ただし、これは一袋だけの実測です。品種や季節、茹で方、絞り方でも変わりますので、ひとつの目安として参考にしてください。


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