
キャベツの千切りを作るとき、
「水にさらした方がシャキシャキになる」
「栄養が流れるからさらさない方がいい」
こんな話を聞いたことはありませんか。
実際、千切りにしたあと冷水にさらす方法は広く知られています。水を吸ったキャベツはシャキッとした食感になり、食べやすくなるからです。ただ、私が居酒屋でよくやっていたのは少し違う方法でした。それは、
「切る前にキャベツを洗う」
という方法です。今回は、キャベツの千切りを水にさらすと栄養はどうなるのか、そして私が実際にやっていた方法についてお話しします。
キャベツの千切りを水にさらすとシャキッとする理由
千切りキャベツを水にさらすと、キャベツが水分を吸収してシャキシャキした食感になります。とんかつ屋さんの付け合わせのような食感になるのも、この効果によるものです。
一方で、キャベツに含まれるビタミンCやカリウムなどは水に溶けやすい性質があります。
そのため、水に長くさらすほど栄養は流れ出やすくなります。多くの料理サイトでも「短時間にすること」がすすめられています。
私は千切りの前にキャベツを洗っていた
居酒屋をやっていた頃、私はキャベツを千切りにする前に洗っていました。葉をはがして水で洗い、水気を切ってから切ります。理由は単純です。
切ってから水にさらすと、せっかくの栄養が流れてしまうからです。
偉そうに言いきっていますが、実はこれフレンチ職人のお師匠さんに教わったことです。実際、「野菜は切る前に洗うのが基本」と説明している管理栄養士もいらっしゃいます。千切りキャベツも、葉を洗ってから切る方が栄養面では有利です。
もちろん、切った後に冷水へ入れた方がシャキシャキ感は出ますが、ご家庭で食べる分なら、切る前に洗うだけでも十分おいしい(本当においしい!)千切りキャベツになりますよ。
施設や大量調理では難しい理由
ただし、この方法には欠点があります。忙しい飲食店や大量調理には向きません。私も高齢者施設で働くようになってからは、ほとんどできなくなりました。
キャベツを何玉も使う現場では、
- 葉をはがす
- 洗う
- 水を切る
- 千切りにする
という工程だけでかなりの時間がかかります。家庭なら1/4玉から半玉でも、大きな施設では何玉も処理しなければなりません。大量調理の現場では効率が優先されますので、現場によっては切った後に洗浄や殺菌工程(消毒液にくぐらす)を行うこともあります。
家庭と業務用では正解が違うのですね。
千切り後に水にさらす方法との違い
| 方法 | シャキシャキ感 | 栄養 | 手間 |
|---|---|---|---|
| 千切り後に水にさらす | ◎ | △ | ○ |
| 切る前に洗う | ○〜◎ | ◎ | △ |
食感を最優先するなら、千切り後に冷水へさっとさらす方法。栄養をできるだけ残したいなら、切る前に洗う方法。
私はご家庭なら後者をおすすめします。
シャキッとした千切りキャベツを作るコツ
キャベツを適切に保存する
収穫後のキャベツは、まだ生きていて呼吸しています。呼吸は高温ほど活発になり、糖分やビタミンCなどの成分を消費するため、鮮度や味は少しずつ落ちていきます。そのため、キャベツは低温で保存するのが基本です。丸ごとの場合は外葉から使い、カットしたものは断面から呼吸量が増えるため早めに使い切りましょう。冷蔵保存するときはポリ袋などに入れ、芯をくり抜くなどの工夫をすると鮮度を保ちやすくなります。
キャベツはできるだけ細く切る
私のように水にさらして切る場合では、細く切るのはアリです。切ってから水にさらす場合はあまり細いと栄養が抜けやすいですが、さらしてから切る場合は細くても安心です。また、キャベツを繊維に沿って切るか、繊維を断つように切るかで食感は変わります。ただ、私の経験では、十分に細く切った場合はその差はそれほど気になりません。ふわっとした食感も出しやすく、私はこの切り方が好きです。これは細く切るのが好きで、食べる時も食べやすいので完全に私の好みです。
包丁をよく研ぐ
これも私の趣味の世界になってしまいますが、よく切れる包丁でキャベツの千切りをするのは、本当に楽しい。
でも、これは趣味だけの話でもありません。切れない包丁で押すように切ると、キャベツの繊維を潰してしまいます。私の経験では、そういう切り方をしたキャベツは水分が出やすく、クタッとした感じになりやすい。
シャキッとした千切りキャベツを作るなら、包丁の状態は意外と大事です。
とはいっても、プロ用の包丁を買ったり、本格的に砥石で研いだりする必要はありません。切る前にこのような研ぎ器でシュッシュッとしておくだけでも、切れ味はかなり変わります。
よくある質問
キャベツの千切りは水にさらさなくても大丈夫?
キャベツは、外側の葉ほど外気に触れています。一方、内側の葉は外側の葉に包まれて育っていくため、私は家庭で使う場合、外側の葉を2~3枚はがして洗えば、内側まで神経質に洗う必要はないと考えています。
ただ、気になる方は、切る前にさっと洗ってから使えばよいでしょう。千切りにしてから水にさらす場合も同じです。
家庭で食べる分なら、切る前に洗っておけば十分おいしく食べられます。
水にさらすと栄養は全部なくなる?
いいえ。そんなことはありません。
キャベツに含まれるビタミンCやカリウムなど、水に溶けやすい栄養素は水にさらすことで一部が流れ出ます。ただし、だからといって栄養が全部なくなるわけではありません。市販のカット野菜でも、水溶性ビタミンがすべて失われるわけではないようです。ですので、水にさらすこと自体を避ける必要はありません。
ただ、シャキッとさせたいからといって、必要以上に長く水にさらすのはおすすめしません。
水にさらす時間は何分?
私なら1~2分程度にします。
千切りキャベツを水にさらすのは、シャキッとさせるためです。キャベツは水分を吸うことで、パリッとした食感になります。ただし、水にさらしている時間が長くなれば、それだけ水溶性の栄養素が水へ溶け出す機会も増えます。シャキッとしたらそこで水から上げる、私はそれくらいでいいと思っています。
まとめ
キャベツの千切りを水にさらすとシャキシャキになります。その反面、水溶性の栄養は少しずつ流れ出てしまいます。
私が居酒屋でやっていたのは、葉の状態で洗い、水気を切ってから切る方法でした。大量調理の現場では難しい方法ですが、家庭なら十分実践できます。
シャキシャキ感を取るか、栄養を優先するか。
私は家で食べるなら、切る前に洗う方法が好きです。



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