
春になると食べたくなる山菜のひとつ、ふきのとう。独特の香りと、あのほろ苦さ。
苦手な人もいるけれど、好きな人にはたまらない春の味です。ふきのとうで作る「ふきみそ」は、ご飯にのせたり、酒の肴にしたり。少しあるだけで春を感じられる料理です。
今回は、ふきのとうのアク抜きをしてから炒めて作る、私のふきみその作り方を紹介します。
ただし、今回のアク抜きは一般的な方法とは少し違います。私は、ふきのとうの苦みを残したいので、茹でずに水にさらすだけにしています。「苦みはできるだけ抜きたい」という人には、茹でてから水にさらす方法がおすすめです。この違いも含めて、ふきのとうの下処理について書いていきます。
ふきみその材料
- ふきのとう 約200g
- サラダ油 大さじ1/2
- 砂糖 小さじ2
- 酒 大さじ1と1/2
- 味噌 大さじ1
油はかなり少なめですが、これは完全に私の好みでさっぱり食べたかったからです。普通に炒める量の油でも全然大丈夫です。
味噌の種類について
味噌は普通の合わせ味噌でも、麴味噌でも、お好みのもので大丈夫です。甘さやコクの出方が変わるので、いろいろ試してみるのも楽しいと思います。
ふきのとうの下処理
選び方について
スーパーで売られているふきのとうは、だいたいきれいに閉じた状態のものが多いので、選び方はそこまで神経質にならなくて大丈夫です。ただ、田舎だとご近所からたくさん頂くこともあり、その場合は大小さまざまなものが混ざっていることも。開き気味のものが混ざっていても、使えるところを見極めれば問題なく使えます。
まず「萼」(がく)を取る


ふきのとうの外側についている、少し硬くなった葉や傷んだ部分を取り除きます。


ふきのとうの中心には柔らかい葉があるので、外側の萼(がく、色が変わっていて若干固い葉)を外していきます。
茎の先も少し切り落とします。

今回使ったふきのとうは、少し開いているものもありますが、必ずしも蕾が固く閉じているものだけを使わなければいけないわけではありません。
外側の状態を見ながら、使えるところを残します。
刻んで水にさらす

きれいにしたふきのとうを洗い、5mmくらいに刻みます。


刻んだふきのとうは、水にさらします。(さらした写真が無くてすみません)
ふきのとうは、刻むと切り口から濃い色のアクが出てきます。写真を見ると、まな板にもかなり色が出ているのが分かると思います。
以前、スーパーの袋いっぱいにふきのとうを頂いたことがあるのですが、袋に鼻を近づけて思いっきり匂いを嗅いだら、その香りの強さにびっくりしてくしゃみが止まらなくなったことがあります。それくらい、ふきのとうは香りもアクも強い山菜なんだな、と実感しました。
私は最初に水を2回ほど替え、その後は少しの間水にさらしておきます。
ここで、ふきのとうのアクをどこまで抜くかがポイントです。
ふきのとうを炒める


フライパンにサラダ油を入れ、水気を切った刻んだふきのとうを炒めます。
炒めていると、ふきのとうの香りが立ってきます。
そこへ、混ぜておいた味噌・酒・砂糖を加え、ふきのとう全体に絡めながら炒めます。


あとは水分を飛ばしていきます。
べちゃっとした状態ではなく、余分な水分がなくなって、ふきのとうと味噌がまとまってくるくらいまで炒めます。
これで、ふきみその完成です。
ふきみその保存方法と食べ方
保存方法
出来上がったふきみそは、早めに食べきるなら冷蔵保存で十分です。多めに作った場合は冷凍もできます。好きな人は一年くらい常備しながら少しずつ食べる、なんて楽しみ方をしている人もいるみたいです。
ふきみその食べ方いろいろ
そのまま食べても美味しいふきみそですが、少し炙って食べるのもおすすめです。バーナーがあればさっと炙るだけですが、トースターや魚焼きグリルでも代用できます。豆腐にのせて、豆腐ごと焼いてしまうのも香ばしくて美味しいです。焦げる直前の香りがたまりません。
ふきのとうのアクは抜く。でも、苦みは残したい
ここまで読んで、「どうして茹でずに水にさらすだけなの?」と思うかもしれません。
ふきのとうはアクの強い山菜なので、アク抜きには、茹でてから水にさらす方法があります。これは、ふきのとうのえぐみなど、食べるときに気になるものをしっかり抜いてから調理する方法です。
私も、アクを抜くこと自体は必要だと思っています。
ただ、アクを抜くことと、苦みを全部なくすことは、私の中では別なんです。
ふきのとうの苦みは、ふきのとうの味でもあります。私はこの苦みが好きなので、今回は茹でずに水にさらすだけにしました。水にさらしてアクを抜きながら、苦みはある程度残したかったからです。
もちろん、苦みが苦手な人や、ふきのとうを食べ慣れていない人なら、茹でてから水にさらして、しっかりアク抜きしてもいいと思います。
以前、東京から来たお客さんに、ふきのとうの天ぷらがおいしくて食べすぎたら、翌日に蕁麻疹が出たことがある、と聞いたことがあります。その方は、それ以来、自分で食べる量に気をつけているそうです。
それがふきのとうによるものだったのか、私には分かりません。ただ、そういう経験談も聞いているので、ふきのとうはおいしいからといって、たくさん食べればいいというものではないと思っています。
ちなみに、私は天ぷらにするときは、ふきのとうを水にさらしません。開いて、そのまま揚げます。
ふきの香りがフワァーっと鼻に抜けて最高においしいです!
ふきみそは、春の苦みを楽しむもの
ふきのとうの苦みは、好き嫌いが分かれるところです。
でも、その苦みこそが春の山菜らしさでもあります。
私は料理をするとき、何でも苦みやクセをなくせばいいとは思っていません。
苦みを抜いた方がおいしい料理もあれば、少し残した方がおいしい料理もあります。
今回のふきみそは、私はあえて苦みを残しました。
しっかりアクを抜きたい人は、茹でてから水にさらす。
私のように苦みを楽しみたい人は、水にさらすだけにする。
そんなふうに、自分の好きなふきのとうの味を探してみてください。
ご飯にちょっとのせるだけで、春を感じられますよ。



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