花わさびと葉わさび、わさび菜の違いは?ツーンと辛いおひたしの作り方

花わさびのおひたし

春になると店頭に並んでくる『花わさび』。

この時期にしかないので、やっぱり一年に一回くらいは食べたいですね。

年間を通して作っているわけじゃないから、毎年思い出しながら作ります。こういう部分、一年に一度どれくらい自分が老いてきているか確認できて、なかなかよろしい。

自分の中ではずっと「わさび菜のおひたし」って呼んでいたんだけど、これ、正式には花わさびって言うらしい。わさび菜で調べると、フリフリの葉っぱの全然違う野菜が出てきて「あれ?」ってなった。知らなかったー。せっかくなので、この機会にちゃんと違いを整理しておこうと思います。

目次

  1. 花わさび・葉わさび・わさび菜の違い
  2. なぜ生だと辛くない?ツーンとくる仕組み
  3. 用意するもの
  4. 作り方

花わさび・葉わさび・わさび菜の違い

名前が似ているので混同しやすいのですが、実は「同じもの」と「全くの別物」が混ざっています。

名前正体
花わさびわさびの花茎。つぼみや花、若い葉がついた状態のもの。春先の短い期間だけ出回る
葉わさび花わさびと同じ株。花が咲く前、葉が主体の状態で収穫したもの
わさび菜全くの別物。フリフリとした葉が特徴の葉物野菜(からし菜の仲間)。わさびのようなツンとした風味はあるが、わさびそのものではない

つまり花わさびと葉わさびは同じ植物で、収穫するタイミングの違いで呼び名が変わるだけ。一方でわさび菜は、名前は似ていても植物としては別物です。私が長年「わさび菜」と呼んでいたのは、この花わさびのことでした。

花わさび
花わさび:私はこれでおひたし
葉わさび
葉わさび
わさび菜
わさび菜

さて、私が作りたいあのかっら〜いおひたしは、花わさびで作ります。わさびの香りとあのしびれる辛さ、ツーンとくるあの感じ、大好きです。

なぜ生だと辛くない?ツーンとくる仕組み

だけどあの辛さ、生の状態だと実はほとんど感じないし、香りもない。買ってきたばかりの花わさびをそのままかじっても「あれ、これ本当にわさび?」というくらい大人しいものです。

これ、わさびの辛味成分が、生の細胞の中では大人しく眠っているからなんですね。板ずりしたり、刻んだり、すりおろしたりして細胞を壊してあげると、酵素反応が起きて、あのツーンとくる揮発性の辛味と香りが一気に生まれます。

つまり「痛めつける工程」には、ちゃんと意味がある。あの一連の処理をしてあげることで大変身するわけです。いぶし銀だぜ〜、かっこいいぜ〜!

では、変身していただきましょう。

用意するもの

※食べるときにお醤油を垂らして食べたいので、塩と砂糖はあまりきつくならない程度が目安です。

作り方

  1. まず花わさびを水で洗います。
  2. 根元を切り落とし、タッパーに入るサイズに半分に切ります。
  3. まな板の上に寝かせて板ずりします。花わさびに塩を振りかけ、ゴリゴリすりずりこするように。塩をしっかり浸透させる必要はないのですが、ポイントは「イジメること」。結構痛いでしょ、というくらいゴリゴリしてください。自分がそんな風にされたら「ちょっとっ!」って言いたくなるくらいに。
  4. できたらタッパーに入れ、砂糖をまんべんなくかけます。
  5. その上にキッチンペーパーをかぶせ、最後にスピード感を持って、上から熱湯をかけます。ペーパーが泳がないようひたひたになるまでかけたら、すぐに蓋をします。すぐに!早く!
  6. そのまま一晩置きます。熱湯が冷めたら冷蔵庫へ。

さて一晩経って、花わさびは変身しましたか?

痛い・甘い・熱湯・密封って、結構つらかったはずなのに、たった一晩でいぶし銀のすごいやつになりきる。すごいと思いませんか。人間だってなかなかこうはいかないです。感心です。頭が下がります。

冷蔵庫で保存すれば、3〜4日はツーンとした風味を保ったまま楽しめます。定番はやっぱり醤油を数滴垂らすだけですが、鰹節を少し乗せたり、ご飯に乗せてお茶漬け風にしたりするのもおすすめです。お酒のつまみとしてはもちろん、箸休めとしても優秀です。

花わさびは出回る期間がとても短いので、見かけなかった年は「葉わさび」で代用しても大丈夫です。同じ株で収穫時期が違うだけなので、作り方も全く同じ。葉が多い分、辛味の出方が少しマイルドになることがありますが、板ずりをしっかりめにすれば十分ツーンときてくれます。

そんな花わさびと今年もゆっくり語らいの会ですね。酒かな、芋焼酎かな。

ではまた来年ね。

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