
お酢は体に良いと聞きますが、酸っぱいのが苦手な方もいらっしゃいますね。
お酢は温めると酸味が飛んでまろやかになりますので、苦手な方もそうではない方も是非試してみてください!ただし、酸味が完全になくなるわけではありません。その理由もあとで説明しますね。
お酢の主成分の酢酸が揮発してまろやかに
お酢の酸っぱさの正体は、主成分の酢酸です。この酢酸は揮発しやすい成分で、原液を飲むとむせるのも揮発しやすいからです。温めると、湯気と一緒に酢酸が少しずつ飛んで、酸味がまろやかになります。
鍋で酸味を飛ばす場合
お酢のツーンとした刺激(酢酸)を和らげるには、温めるのが効果的です。
沸騰しないぐらい、70℃~80℃くらいで温めると湯気と一緒に酸味が飛んでいきます。
大体の目安で言えば、お鍋の周りにチリチリと小さい泡が出てきたくらいの温度で大丈夫です。

レンジで酸味を飛ばす場合
そんなにお酢の量がないようなら電子レンジで30秒くらいを目安に温めてみても良いです。
うっかりして沸騰させてしまっても、酸味は残ります。
甘酢を作るときも、酢だけ先に飛ばす
お師匠さんに「酢は煮切って使えよ」と言われたことがあります。甘酢などを合わせるときも、酢だけを先に煮切って酸味を飛ばしてから、砂糖などを入れて混ぜ合わせます。基本的には、一度煮切った酢を使いたいところです。ただ、手間を惜しんでやっていない人が多いように思います。
温めても酸っぱさが残るのはなぜ?
水の沸点は100℃ですが、酢酸の沸点は118℃と、水より高いんですね。そのため、液の温度が118℃以下だと酢酸はただちには揮発せず、加熱時間に応じて湯気と一緒に徐々に揮発していきます。沸騰させても一気に飛ぶわけではなく、少しずつ減っていくイメージです。
もうひとつ、お酢には酢酸以外の酸も入っています。クエン酸、乳酸、コハク酸などの有機酸は不揮発性で沸点も高いので、加熱しても飛んでいきません。飛ぶのは酢酸だけなので、酸味は和らぐけれど、なくなりはしません。

温めても栄養は大丈夫?
酢酸は熱に強く、加熱で壊れることはありません。お酢の栄養面も、加熱しても問題ないとされています。ただし、揮発した分の酢酸は減っていきます。
お酢の使い道いろいろ
調理科学の解説でも、食酢には食欲増進、減塩効果、肉をやわらかくする働きなどがあると紹介されています。料理では、こんなふうに使えます。
・カルシウムを体内に吸収しやすくする働き(手羽元のお酢煮)
・唾液や消化液の分泌を高めて食欲増進(ポテトサラダ)
・塩分を抑えることが出来る(酢醤油)
・嫌なにおいを取る(魚を酢水で洗う)
・ゴボウやレンコンなど素材のアクを抜く(酢水につける)
・タンパク質を固める(ポーチドエッグ)
魚の臭みを抑えるなら「アジの刺身を酢水で洗う方法」、野菜水煮の酸味を抜くなら「野菜水煮の酸味の取り方」が参考になります。
料理での使い方は「ポテトサラダ」や「きゅうりサンド」もご覧ください。酢の酸味が味を引き締め、油分を軽く感じさせます。
知れば知るほど毎日の食事に取り入れたいです。
私は お酢 にあれ
お酢の種類もいろいろありますね。穀物酢、米酢、黒酢、果実酢、バルサミコ酢。。。
最近はおいしいお酢がうんまい配合でブレンドされて売ってます。あれは流石です。おいしいって商品名にしちゃうのわかります。
やさしいお酢は醸造酢+ブドウ糖液糖+昆布エキス、すし酢は米酢+ブドウ糖液糖+アミノ酸のようにいろいろ配合されているのですね。
その計算された絶妙な味には追いつきませんが、お家で酢飯を作る時はうま味調味料を使います。温めたお酢にうま味調味料と少量のお塩を入れて溶かします。温かいのですぐに溶けます。そこへ甘さの好みもありますが同量くらい本みりんを入れてまぜます。炊けたご飯にじゃぶじゃぶかけて混ぜて出来上がり。
邪道のアレンジかもしれませんが是非トライしてください!
お酢も温めてみてね!
参考にした資料
・厚生労働省 職場のあんぜんサイト「酢酸」
・小泉幸道「食酢の多彩な効用」日本調理科学会誌 54(3), 153–156(2021)
・ミツカン お客様相談室「お酢を加熱するとどうなりますか?成分は壊れませんか?」
・とば屋酢店ブログ「お酢を加熱すると、酸が飛んでマイルドになるけど、栄養成分はどうなるのか」「子どもがお酢を食べやすくなる!ツンとした酸味をやわらげマイルドにする7つの方法」

